「終活はいつから始めるべき?」「終活をするのに早い遅いはあるの?」など、終活するタイミングについて疑問を抱いたことはないでしょうか?
実は、終活はいつから始めても良く、自分や自分の親のために、早いうちから行うことをおすすめします。
しかし、何をすべきか理解しておかないと、終活を最適に進められなくなるので注意が必要です。
このページでは、終活アドバイザーとして300人以上の終活をサポートしてきた私が「いつから終活を始めるべきか」また「世代別に終活ですべきこと」を以下の順で紹介していきます。
このページを読めば、終活をいつから始めれば良いのか、早く始めることのメリットについてわかるでしょう。
1. 終活っていつからするの?
終活を始めるのは、早ければ早いほど良いです。
なぜなら、始める時期に決まりはなく、「生前整理をしたい」などと思いついた時で良いからです。
ただし、若いうちから終活をしておくことで、税金が控除されるなどメリットが多くあるので、今この記事を読み終わったときから始めることをおすすめします。
1-1. そもそも終活とは
終活とは、人生の終わりに向けて、自分の死と向き合いそこに向けて様々な準備を行うことを指します。
具体的には、エンディングノート(遺書)を書くことや遺言書を残す、お墓を決めておくなどがあります。(生命保険に加入することも終活の一つです)
近年、注目度は高く65歳以上の人の約9割が関心を持っています。
”終活”について詳しく知りたい方は、『終活とは?最高の人生を送るための必要な全知識』を読んでください。
エンディングノート(遺書)と遺言書の違い
- エンディングノート(遺書):家族や大切な人に自分自身の情報を伝えるノート、書き方は自由で法的拘束力がない
- 遺言書:遺産の分け方などを書いた書類、形式があり法的拘束力がある
1-2. いつから始めるべきか
終活を始める時期は、早ければ早いほど良いです。
以下が早く始めるとよい主なメリット3つになります。
- 10年早く始めれば500万円浮く
- 終活をきっかけに自分の人生の振り返りができる
- 老後の時間をより有効に使うことができる
上記の3つについて説明していきます。
10年早く始めれば500万円浮く
終活をすると、年間約50万円以上浮きます。
なぜならば、身辺整理をするにあたって不要なものを売ったり、不要な保険の解約をしたり、保険控除の節税などができ、50万円以上浮くからです。
10年間で500万円近く浮くことになります。
終活をきっかけに自分の人生の振り返りができる
終活を始めることで、今までの人生を見つめなおすきっかけになります。
なぜなら、自分の人生を振り返る機会というのはなかなかないからです。
その方法としては、エンディングノートを活用すると良いでしょう。
老後自由に使える時間が増える
早い時期から終活をすることで、老後に自由に時間を使うことができます。
老後に始めるとやりきることが体力的にもできないことがあります。
そうならないためにも早い時期から終活をすることはメリットになります。
1-3. 年代別の終活メリット・早見表
年代別に終活のやるべきことの重要度をまとめました。
星の数が多いほどその年代でやっておくべきことです。
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エンディングノート | 身辺整理 | 相続 | 介護 | 節税 | |
30代 | ★★★ | ★★★ | ★ | ★ | ★★★ |
40代 | ★★★ | ★★★ | ★ | ★ | ★★★ |
50代 | ★★★ | ★★★ | ★ | ★★ | ★★★ |
60代 | ★★★ | ★★★ | ★★ | ★★★ | ★★ |
70代 | ★★★ | ★★ | ★★★ | ★★★ | ★★ |
エンディングノートの作成と身辺整理は、全世代必須でやるべきことです。
相続に関しては、亡くなる直前までにしっかりと遺言書をつくることがおすすめです。若い世代の重要度は低いです。
介護に関しても同様に60代、70代は要介護になった場合どうするのか意思表示をしておく必要があります。若い世代への重要度は低いです
節税は若い世代から早めに対策をすることで、より大きな効果が得られます。
ここからは、年代別に始めるメリットやそのやり方を説明していきます。
2. 30代から始める終活のメリット
早いうちから終活の準備をしておくと、特に税金などの経済的メリットがあります。
- 30代で始めるメリット
- 30代の終活でやるべきこと
- 自分の親のための終活
この章では、上の3つのポイントについて解説していきます。
2-1.30代で始めるメリット
30代で終活を始めるメリットは大きく分けて3つあります。
- 税金が安くなる
- 自分を見つめなおすきっかけになる
- 老後自由に使える時間が増える
この3つについて説明していきます。
税金が安くなる
生命保険・介護医療保険・個人年金保険に入ると支払った保険料の一定額が控除の対象となり、所得税や住民税が安くなり、節税になります。
年間の支払保険料等 | 控除額 |
20,000円以下 | 支払保険料等の全額 |
20,000円超 40,000円以下 | 支払保険料等×1/2+10,000円 |
40,000円超 80,000円以下 | 支払保険料等×1/4+20,000円 |
80,000円超 | 一律40,000円 |
このように、早くから終活として保険に入ることで節税になるのです。
保険に関してより詳しく知りたい方は『騙されるな!種類別におすすめの生命保険ランキング【2020年最新版】』の記事をご覧ください。
自分を見つめなおすきっかけになる
終活を始めることで、今までの人生を見つめなおすきっかけになります。
なぜなら、自分の人生を振り返る機会というのはなかなかないからです。
そして、早い時期からそうした終活をすることで今後の生き方を考えるきっかけにもなります。
老後に自由に使える時間が増える
早い時期から終活をすることで老後に自由に時間を使うことができます。
老後に始めるとやりきることが体力的にもできなかったりします。
そうならないためにも早い時期から終活をすることはメリットになります。
2-2. 30代の終活でやるべきこと
30代の終活でやるべきことは2つあります
- エンディングノートの作成
- 身辺整理
この2つについて解説します。
エンディングノートの作成
エンディングノートとは、人生の終末期や死後に残された人たちが様々なことを円滑に判断したり、様々な手続きをスムーズに進められるように自分自身のことを記録しておくノートのことです。
あくまでノートなので法的な拘束力はありません。
書く内容は基本的には自由です。自分自身のこと、今ある財産について、葬儀に関してやお墓に関してなど家族に伝えておきたいことを書き残しましょう。
【書き方の例】
名前 | 終活 太郎 |
生年月日 | 1948年12月19日 |
趣味 | 野球観戦 |
かかりつけの病院 | ○×病院 ○○先生 |
葬儀について | 葬儀は家族葬にしたい |
墓地について | ○×市の○○霊園にしたい |
ノートは市販のノートやルーズリーフで構いません。また、様々なことを書き留められるエンディングノート用のタイプも販売されています。そのようなものを活用するのも良いでしょう。
身辺整理
身辺整理とは、身の回りの物や関係を整理することで不要なものは処分したり誰かに譲ったりすることです。残された人は遺品整理などがしやすくなります。
特に30代だと持ち物などは少ないかもしれないですが、パソコン関連のデジタルデータの整理をすると良いでしょう。
デジタルデータ整理の例
- 家族写真のデータの整理
- 銀行口座情報をエクセルなどにまとめる
- SNSアカウントやその他のWeb上のパスワード管理など
このように、30代からでも終活は始めることができます。
2-3. 30代|自分の親のための終活
親のための終活を行わなければならない機会も増えています。
まだ元気があり病気もしてない親に対して終活の話をするというのは気が引けることも多いと思います。
そこで、自身の親に対してどのように終活を進めていけばいいか紹介していきます。
親ための終活をするメリット
親の終活をサポートすることで、家族の中で意見がぶつかったとき役立ちます。
なぜなら、「親が寝たきりになってしまった」など、介護が必要になったとき、介護施設か家族で介護するか家族内で意見が割れたりすることがあるからです。
そんな時、親の終活を早い時期からサポートしておき、本人の希望を知っておくことが重要になります。
親の終活の進め方
親との終活をするうえで具体的に何をすれば良いのかについて重要な3点を説明したいと思います。
お墓に関する相談
どんな墓石にしたいのかや、どこにお墓を建てたいかなど、本人と相談しておくことをおすすめします。
本人と早い段階から相談しておくことで理想的なお墓を購入することにとても役立ちます。
また、生前にお墓を購入することは相続税が課税されないため節税につながります。
相続・財産に関する相談
親が亡くなった後、残された人たちでもっとも揉める原因の一つに相続・財産分与の問題があります。本人の意思を確認しておくことはとても重要です。
身辺整理
少しずつでも、早めに身辺整理を始めておくことをおすすめします。
親が年齢を重ねていくと、一人で身の回りのものを片付けるのは体力的な面で難しくなっていきます。
そうして、たくさん身の回りのものが残った状態で亡くなってしまうと遺品の整理にとても労力がかかります。
介護
親世代が70代、80代を超えてくると介護の問題が発生します。
その際に、本人が在宅の介護を希望するのか、それとも施設に入り介護を受けたいのか事前に意志を確認しておく必要があります。
地域の施設を調べたりする必要があるからです。
3. 40代から始める終活のメリット
40代から終活をすることは、老後の人生で終活に割く時間を減らすことにもつながります。老後をより自由に過ごすためにも今から終活をすることは重要です。
- 40代で始めるメリット
- 40代の終活でやるべき4つのこと
- 自分の親のための終活の進め方
ここでは上の3つのポイントについて解説していきます。
3-1. 40代で始めるメリット
40代で終活を始めるメリットも30代と同様に大きく分けて3つあります。
- 税金が安くなる
- 自分を見つめなおすきっかけになる
- 老後、自由に使える時間が増える
この3つについて説明していきます。
税金が安くなる
生命保険・介護医療保険・個人年金保険に入ると支払った保険料の一定額が控除の対象となり、所得税や住民税が安くなり、節税になります。
年間の支払保険料等 | 控除額 |
20,000円以下 | 支払保険料等の全額 |
20,000円超 40,000円以下 | 支払保険料等×1/2+10,000円 |
40,000円超 80,000円以下 | 支払保険料等×1/4+20,000円 |
80,000円超 | 一律40,000円 |
このように、早くから終活として保険に入ることで節税になるのです。
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自分を見つめなおすきっかけになる
終活を始めることで、今までの人生を見つめなおすきっかけになります。
なぜなら、自分の人生を振り返る機会というのはなかなかないからです。
そして、早い時期からそうした終活をすることで今後の生き方を考えるきっかけにもなります。
老後、自由に使える時間が増える
早い時期から終活をすることで老後に自由に時間を使うことができます。
老後に始めるとやりきることが体力的にもできなかったりします。
そうならないためにも、早い時期から終活をすることはメリットになります。
3-2. 40代の終活
ここでは、40代の方が具体的に取り組むべき4つの終活について紹介していきます。
- エンディングノートの作成
- 身辺整理
- セカンドライフ設計
- 死後かかるお金の確保
エンディングノートの作成
エンディングノートを作成しましょう。
自分自身の人生の振り返りをしたり、死後どんな葬式をしてほしいかや、どんなお墓を建ててほしいかを書き留めておくことが重要です。
また、自身の資産についてまで細かく書いておくことで、残された家族の方や親戚の方が死後の手続きを円滑に進めるのに役立ちます。
身辺整理
身辺整理は、自身の身の回りの物や財産などに関して整理をすることです。
これを40代のうちからコツコツとしておくことで、体力的に整理などを行うのが難しくなる60代・70代になったときかなり楽になるでしょう。
セカンドライフ設計
エンディングノートに計画し書き留めてみましょう。
自分が残りの人生を生きていく中でやり残したことや挑戦してみたいことがある人も多いと思います。
終活は「死」というものに向き合うという反面、新しい趣味や挑戦にも向き合い、それを実行するためにどうするべきか計画を立てることも重要な要素になります。
死後かかるお金の確保
死後にかかる費用を貯金しておくというのも重要な終活の一つとなります。
今までの話にも通じることですが、人が亡くなると予想以上にたくさんの費用がかかります。
それに関するお金を子供に負担させるのも大変なことです。ですから40 代という若いうちにできることの一つとなります。
3-3. 40代|自分の親のための終活
40代になると自分自身の終活だけでなく、自身の親世代も人生の終末期に入ります。
そういった親のための終活も重要だと考える人も多いです。
では、実際に親の終活をサポートするとなったとき、どのようなことをしておけば良いのかを考えていきます。
介護
親世代が70代、80代を超えてくると介護の問題が発生します。
その際に本人が在宅の介護を希望するのか、それとも施設に入り介護をしてもらいたいのか、事前に意志を確認しておく必要があります。
地域の施設を調べたりする必要があるからです。
エンディングノート
まだ元気な親に人生の終わりに関していきなり相談するのは気が引けるという方も多いと思います。
そのような際の一つのきっかけとしてエンディングノートはとても役に立ちます。
自分自身がエンディングノートを書くことで親にも勧めやすいはずです。一緒にエンディングノートを書くことで細かな部分で親の考えを知ることができ、いざとなったときに活用することができるはずです。
4. 50代から始める終活のメリット
50代での終活で重要になるのは「身辺整理」になります。
- 50代で始めるメリット
- 50代の終活でやるべきこと
- 親の最後に向き合う際の注意
ここでは上記の3つに関して解説していきます。
4-1. 50代で始めるメリット
50代で終活を始めるメリットも30代、40代と同様に大きく分けて3つあります。
- 税金が安くなる
- 体力や気力がある
- 年間50万円以上お得
この3つについて説明していきます。
税金が安くなる
生命保険・介護医療保険・個人年金保険に入ると支払った保険料の一定額が控除の対象となり、所得税や住民税が安くなり、節税になります。
年間の支払保険料等 | 控除額 |
20,000円以下 | 支払保険料等の全額 |
20,000円超 40,000円以下 | 支払保険料等×1/2+10,000円 |
40,000円超 80,000円以下 | 支払保険料等×1/4+20,000円 |
80,000円超 | 一律40,000円 |
このように、早くから終活として保険に入ることで節税になるのです。
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体力や気力がある
終活は想像以上に体力や気力が必要になってきます。
60代や70代から始めるとなると終活が一人ではうまくいかないことも多々あります。
そうならないためにも50代で始めることは非常にメリットと言えます。
年間50万円以上お得
終活をすると年間約50万円以上浮きます。
なぜならば、身辺整理をするにあたって不要なものを売ったり、不要な保険の解約をしたり、保険控除の節税などをすることで50万円以上浮くからです。
また、生前贈与を行う場合には、年間110万円までは非課税となります。
そのため、生前贈与も含めればさらにお金が浮くことになり、早くから終活を始めることはとてもお得です。
以上の3つのメリットがあることを踏まえ、50代の終活でやるべきことを見ていきます。
4-2. 50代の終活でやるべきこと
50代でやるべきことは3つあります。
- エンディングノートの作成
- 身辺整理
- 死後かかるお金の確保
この3つに関して説明していきます。
エンディングノートの作成
エンディングノートとは、人生の終末期や死後に残された人たちが様々なことを円滑に判断したり、様々な手続きをスムーズに進められるように自分自身のことを記録しておくノートのことです。
あくまでノートなので法的な拘束力はありません。
書く内容は基本的には自由です。自分自身のこと、今ある財産について、葬儀に関してやお墓に関してなど、家族に伝えておきたいことを書き残しましょう。
【書き方の例】
名前 | 終活 太郎 |
生年月日 | 1948年12月19日 |
趣味 | 野球観戦 |
かかりつけの病院 | ○×病院 ○○先生 |
葬儀について | 葬儀は家族葬にしたい |
墓地について | ○×市の○○霊園にしたい |
ノートは市販のノートやルーズリーフで構いません。また、様々なことを書き留められるエンディングノート用のタイプも販売されています。そのようなものを活用するのも良いでしょう。
身辺整理
50代で終活を始める際に最も重要になってくるとされるのは「身辺整理」です。
もちろんエンディングノートを作ることや、葬儀やお墓について考えることも重要です。
しかし、身辺整理が50代においていかに重要かということを様々な側面から紹介します。
精神的な側面
終活をしていくうえで50代というのは極めて重要な時期になります。
定年も近くなり人生において不要なものをどんどん切り捨てていく必要があるからです。
何が自分にとって大事なもので、何が必要ではないのかを判別することが重要です。
体力的側面
おそらく60代に入るとかなり体力的な面で大変と感じる部分が増えてくると思います。
実際、私自身、体力的な部分で終活をするのが大変と感じている人をたくさん見てきました。
身辺整理をするには予想以上に体力が必要なのです。
そういった作業をしっかりと行える最後のチャンスが50代と言っても過言ではないでしょう。
健康的側面
50代に入り、今までと違い突然死のリスクが非常に高くなるのも事実です。
早いうちから身辺整理をしておくことで仮に突然倒れたりしたときに家族に迷惑をかけにくくなるでしょう。
死後かかるお金の確保
死後にかかる費用を貯金しておくというのも重要な終活の一つとなります。
今までの話にも通じることですが、人が亡くなると予想以上にたくさんの費用がかかります。
それに関するお金を子供に負担させるのも大変なことです。ですから50代という若いうちにできることの一つとなります。
4-3. 50代|自分の親のための終活
50代になると自身の親が亡くなったり、要介護が必要になったりすることが多くあります。
仮にそうなった時のためにしっかりと相談しておくことを強くお勧めします。
相談しておくべき内容としては様々ありますが、これだけは欠かせないというものを紹介します。
葬儀について
葬儀に関しては、急に準備をするのは非常に大変なことになります。
ですから、なるべくそのストレスを減らすべく事前に葬儀屋さんや葬儀の内容に関してしっかりと相談することが望まれます。
お墓について
お墓も葬儀と同様にどこの場所に買うか、またどんな墓石にするのかなどを事前に相談しておくと良いでしょう。
墓石や場所にはたくさんの種類や値段があります。
少しでもスムーズにお墓に遺骨を納め供養できるよう親と相談するのは必須と言えます。また、現在では生前にお墓を用意することはとても良いこととされています。
様々な選択肢があるので検討してみましょう。
介護
親世代が70代、80代を超えてくると介護の問題が発生します。
その際に、本人が在宅の介護を希望するのか、それとも施設に入り介護を受けたいのか、事前に意志を確認しておく必要があります。
地域の施設を調べる必要があるからです。
その費用について
もし突然不幸が起きた場合、一番ネックになるのが費用の問題です。
人が亡くなると遺品整理や葬儀など様々なところでたくさんのお金が必要になります。そうなったときのお金が用意されていない場合、自身がいきなり負担することになりかねません。
ですから親としっかり葬儀の費用に関してなどは相談すべきと考えられます。
5. 60代から始める終活のメリット
60代で終活を始める人が多い中で何をすればよいかわからないという人も多いと思います。
60代の終活での特徴は以下の2つになります。
- 60代で始めるメリット
- 60代の終活でやるべきこと
ここでは、60代の終活に関して説明していきます。
5-1. 60代で始めるメリット
60代で終活を始めるメリットは大きく分けて2つあります。
- 年間50万円以上お得
- 時間がたっぷりある
この2つについて説明していきます。
年間50万円以上お得
終活をすると年間約50万円以上浮きます。
なぜならば、身辺整理をするにあたって不要なものを売ったり、不要な保険の解約をしたり、保険控除の節税などをすることで50万円以上浮くからです。
また、生前贈与を行う場合には、年間110万円までは非課税となります。
そのため、生前贈与も含めればさらにお金が浮くことになり、早くから終活を始めることはとてもお得です。
時間がたっぷりある
会社を定年退職し仕事をしなくてよくなる分、時間をたっぷりと取ることができます。
いざ終活を始めるとなったとき、終活そのものが一週間程度で終わることはありません。
また、子供がいる家庭などは子育てもちょうど終わり子供も自立する時期に入ると思います。そのような時間が生まれるタイミングというのは終活を始めるうえで良い機会になると考えられます。
5-2. 60代の終活でやるべきこと
人生「100年」時代と言われる現在の世の中において、仕事をしていた期間と同じくらいの時間が老後にもあります。
また、70代になってから身辺整理を始めるのは体力的にも精神的にも大変なものとなります。
そこで60代からやるべき終活を、大きくわけて4つ紹介していきます。
- エンディングノートの作成
- 遺言書の作成
- 身辺整理
- 葬儀・お墓の希望を伝える
エンディングノートの作成
エンディングノートは終活を始めるにあたり最も取り組みやすいもののひとつです。
エンディングノートに書くことは基本的には自由です。何を書けばよいのかわからない人もいるかもしれないのでリストにまとめました。
エンディングノートに書くべきリスト
- 自分の人生の振り返り(自分史、年表など)
- 特技や趣味について
- 遺品をどうするか
- 葬儀やお墓の希望
- 資産や銀行口座についてetc.
このように書き方は自由です。自分色のエンディングノートを作成しましょう。
遺言書の作成
遺言書を作成することはとても重要です。
上にあげたエンディングノートは実は法的な拘束力を持ちません。正しい相続を行わなければならない場合は法的な拘束力を持つ遺言書の作成をしましょう。
身辺整理
身辺整理とは残りの人生において必要なもの不必要なものを区別し、断捨離していくことです。
断捨離しなければいけない理由としては、遺品として多くのものを残した場合、死後その整理を行うのは残された家族や親戚になります。
残された人に迷惑をかけないためにも必要なものだけを残すようにしましょう。
葬儀・お墓の希望を考える
葬儀やお墓に関して早くから考えることは重要です。
葬儀やお墓に関しても、死後慌てて家族が準備しなければならないというのはやはり大変な作業になります。
残された人に迷惑をかけないためにも、早めからどのような葬儀をしたいのかや、どのような葬式をしたいのかをしっかりと決めておきましょう。
6.70代以上の終活のメリット
70代から終活を始めても決して遅すぎるということはありません。終活は何もやらないよりも何かやることがとても重要です。
- 70代で始めるメリット・デメリット
- 70代の終活でやるべきこと
この章では上記の2点について解説していきます。
6-1. 70代で始めるメリット・デメリット
70代で終活を始めるメリットは大きく分けて2つあります。
- 年間50万円以上お得
- 生前墓の購入で税金がお得
この2つについて説明していきます。
年間50万円以上お得
終活をすると年間約50万円以上浮きます。
なぜならば、身辺整理をするにあたって不要なものを売ったり、不要な保険の解約をしたり、保険控除の節税などをすることで50万円以上浮くからです。
また、生前贈与を行う場合には、年間110万円までは非課税となります。
生前贈与も含めればさらにお金が浮くことになり、早くから終活を始めることはとてもお得です。
生前墓の購入で税金がお得
生前にお墓や仏壇の購入をしておくと、相続税の課税対象にならないため節税することができるのです。
お墓を購入するともちろん維持費がかかるため70代という時期に購入するのは良いタイミングです。
ただ、70代で購入をすることは大変なのでもっと早くから検討しても良いです。
以上が70代の終活のメリットになります。
デメリット
体力や気力が70代に入ると衰え始めます。
一人ではできないことが増えてくるので自分一人でできないことは家族や娘・息子の力を積極的に借りることも重要です。
以上の点を踏まえて70代でやっておくべき終活について説明していきます。
6-2. 70代の終活でやるべきこと
70代の終活でやっておきたい具体的なこと5つ紹介します。
- エンディングノートの作成
- 葬儀・お墓に関して
- 身辺整理
- 遺言書の作成
- 残りの人生を楽しむ
ここではこの5つに関して説明していきます。
エンディングノートの作成
エンディングノートは終活を始めるにあたり最も取り組みやすいものの一つです。
エンディングノートに書くことは基本的には自由です。何を書けば良いのかわからない人もいるかもしれないのでリストにまとめました。
エンディングノートに書くべきリスト
- 自分の人生の振り返り(自分史、年表など)
- 特技や趣味について
- 遺品をどうするか
- 葬儀やお墓の希望
- 資産や銀行口座についてetc.
このように書き方は自由です。自分色のエンディングノートを作成しましょう。
葬儀・お墓に関して
葬儀の内容やどんなお墓にするのか決断するべき時期になります。
特にお墓に関しては、生前に買うことは良いこととされているので、どこにお墓を立てるのかどんな墓石にするのかなどの決断をしましょう。
身辺整理
70代に入り、本当に必要なものだけを残すようにしましょう。
不要なものを先に処分しておくことで、残された人たちは遺品整理が楽になります。
例えば、自動車などは良い例です。
認知機能などが落ちる中で自動車の運転が難しくなってきます。高齢者の事故も多い中で免許の返納や自動車の売却も終活の一つです。
遺言書の作成
遺言書を作成することはとても重要です。
上にあげたエンディングノートは、実は法的な拘束力を持ちません。正しい相続を行わなければならない場合は、法的な拘束力を持つ遺言書の作成をしましょう。
残りの人生を楽しむ
70代というのは、自身で率先して行動し様々なことにチャレンジできる最後の機会となることが多いです。
例えば、海外旅行などは体力的にも70代が最後のチャンスになることがあります。
自身がやり残したことがないように、チャレンジできることにはチャレンジしておきましょう。
7. 全世代向け終活のコツ4選
ここまで各世代別に終活をどのように行うべきか紹介してきました。
ここでは全世代に向けて、これだけは押さえておきたい終活のコツを大きく分けて4つ紹介していきます。
- お墓は生前に買うと相続税がかからない
- 葬儀屋は対応の速さで選ぶ
- 遺書ではなく遺言書を書く
- 生命保険に必ず入る
その4つについて解説していきます。
7-1. お墓は生前に買う
お墓は実は生前に購入しておくと、相続税の課税対象にならないため節税することができるのです。
お墓は相続税法第12条の非課税財産にあたり、生前に購入しておくことで課税されることはありません。また、お墓だけでなく仏壇なども非課税財産となり生前に購入するとよいでしょう。
お墓の全国の平均相場は100~200万円となり、生前に購入しておくと数十万円分の節税になります。
お墓についてさらに知りたい方はこちら
7-2. 葬儀屋は「対応の速さ」で選ぶ
葬儀屋を選ぶ際最も重要なことは「対応の速さ」です。
急に不幸が起きた際、すぐに葬儀屋さんが駆けつけてくれるとかなり安心します。葬儀屋の中には365日24時間対応しているところも数多くあります。
「対応の速さ」で葬儀屋を選ぶことは重要です。
7-3. 遺書ではなく遺言書を残しておく
遺書ではなく遺言書を残すようにしましょう。
遺書と遺言書は一見同じに見えますが全く意味が違うものになります。その特徴を押さえましょう。
遺書と遺言書違い
- 遺書
書く内容は自由に決められます。また、形式や様式も決まっていません。しかしながら法的な拘束力がないので注意が必要です。
- 遺言書
遺言書は法的な拘束力を持つものになります。書き方や作成の仕方には細かな決まりがあります。相続などに関しての事柄は遺言書でなければなりません。間違った書き方をすると法的拘束力を持たないので注意が必要です。
遺言書についてもっと詳しく知りたい方はこちらの『もう迷わない!種類別遺書・遺言書の書き方と全知識』をご覧ください。
7-4. 生命保険に必ず入る
生命保険には必ず入りましょう。
生命保険は万が一の時があった場合、生活や家族を守ることができます。
主な保障としては、死亡保障などがあげられます。また、生命保険に入っておくことで所得税・住民税の負担軽減になったり、相続税の対策になることもあります。
自身の目的に合わせて様々な生命保険が用意されているのでしっかりと検討しましょう。
おすすめ定期生命保険3選
おすすめの養老生命保健3選
おすすめの終身生命保険3選
生命保険に関してさらに詳しく知りたいという方は『騙されるな!種類別におすすめの生命保険ランキング【2020年最新版】』をご覧ください
まとめ
終活をいつから始めればよいのか、説明してきましたがいかがだったでしょうか。
各年代ごとのメリットをまとめてみました。
- 30代:生前贈与での節税/生命保険における所得税・住民税での相続税の対策
- 40代:30代同様生前贈与での節税/生命保険による相続税の節税
- 50代:生前墓の早めの検討で相続税対策/死亡保険金が相続税対策
- 60代:生前墓の購入は非課税/早めの準備で葬儀費用節約
- 70代:葬儀費用や生前墓の購入は相続税から控除
終活を始める時期というのは人それぞれになってきますが、早く始めることに越したことはありません。
より良い人生を過ごすためにもなるべく早く終活を始めましょう。
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